SAPのT-CODE:SPROを使用したカスタマイズ作業では、「この設定がクライアント依存か、非依存か?」を確認することがよく求められます。しかし、移送台帳でいちいち確認するのは手間がかかり、作業が滞る原因にもなります。この記事では、SPRO画面上でクライアント依存・非依存を簡単に見分ける方法を解説します。初心者の方でもすぐに使えるテクニックを紹介するので、ぜひ参考にしてください!
そもそも「クライアント依存」と「クライアント非依存」とは?
クライアント依存とは?
SAPシステムでは、クライアントごとに異なる設定やデータが管理されることがあります。これが「クライアント依存」の設定です。たとえば、特定の会社コードに対するカスタマイズ設定はクライアント依存で管理されます。
クライアント非依存とは?
一方、クライアント非依存の設定は、システム全体で共通のデータや設定です。たとえば、テーブル構造やプログラムなどの技術設定は、どのクライアントでも共通して利用されます。
クライアント依存か非依存かを理解しておくことで、適切な設定変更や移送(トランスポート)作業が可能になります。
SPROでクライアント依存か非依存かを確認する方法
以下は、SPRO画面上で「クライアント依存・非依存」を確認する簡単な手順です。
手順
- T-CODE:SPROを実行
SAP Easy Access画面で、トランザクションコード「SPRO」を入力し、カスタマイズ画面を開きます。 - 設定項目を選択
必要な設定項目(例:会計関連の設定など)を選択します。 - 「追加情報」を選択
SPRO画面のヘッダメニューから以下の順番で選択します:
「追加情報」>「テクニカルデータ」>「クライアント依存」 - 依存/非依存の確認
選択した設定項目の横に、以下のようにクライアント依存情報が表示されます:
- 「クライアント依存」:その設定が特定のクライアントに限定されていることを意味します。
- 「クライアント非依存」:その設定が全クライアントで共有されていることを意味します。
なぜこの方法が便利なのか?
- 手間が省ける
移送台帳を開いて調べる必要がないため、作業がスムーズになります。 - 移送のミスを防げる
クライアント非依存の設定を誤って特定のクライアントだけに適用するミスを防ぐことができます。
クライアント依存と移送(トランスポート)作業
SAPの移送作業では、設定がクライアント依存か非依存かによって移送対象が異なります。以下のポイントを押さえておきましょう:
クライアント依存の設定
- 移送対象:特定のクライアントでのみ有効。
- 例:会社コードや購買組織に関連する設定。
クライアント非依存の設定
- 移送対象:すべてのクライアントに適用。
- 例:テーブル構造やプログラム。
いまさら聞けない基本的な疑問もこれで解決!
SPROでクライアント依存・非依存を確認する方法は、初心者だけでなく経験者にとっても役立つ小技です。特に、プロジェクトに新しく参加したメンバーや、移送作業を担当する方にとって、この知識は非常に重要です。
まとめ
SAPのカスタマイズ作業を効率化するために、SPROでクライアント依存・非依存を確認する方法をマスターしましょう。このテクニックを活用すれば、移送ミスを防ぎ、作業効率を大幅に向上させることができます。
ぜひ、日々の作業に取り入れてみてください!
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