初心者でもわかる!移送ログの確認方法とエラー対応を具体例を交えて丁寧に解説します。
移送ログの確認とエラー対応の重要性
移送ログを確認するのは、移送作業が正しく完了したか確認するためです。また、移送中にエラーが発生しても、ログを見れば原因を特定できます。
今回は、移送ログの確認方法と、よくあるエラーへの対応方法を具体的に解説します!
移送ログの確認方法
まずは、移送ログを見るための基本的な手順を解説します。
1. トランザクションコード STMS を使う
移送管理のトランザクションコード STMS
を使って、移送の状況を確認します。
手順:移送ログを確認する方法
STMS
を実行します。- 開発システムや品質保証システムなど、移送先を選択します。
- 上部メニューから「移送依頼」>「移送監視」を選択します。
- 移送リストが表示されるので、該当するトランスポートリクエスト(TR)を選択します。
- TRをダブルクリックすると、詳細ログが表示されます。
💡 ポイント:成功した移送は「緑のチェックマーク」が表示されます。不具合がある場合は「赤いエラーマーク」になります。
よくあるエラーと対処方法
移送作業中には、いくつかのエラーが発生することがあります。以下に代表的なエラーとその解決策を紹介します。
1. オブジェクトがロックされています
エラー内容:移送先のシステムで、移送対象のオブジェクトが他のプロセスでロックされています。
対応策:
SM12
を使い、ロックエントリを確認します。- 該当のオブジェクトがロックされている場合、ロックを解除します。
- 必要に応じて、関連する担当者に連絡します。
2. 依存関係のエラー
エラー内容:移送したオブジェクトが、他の未移送のオブジェクトに依存しています。
対応策:
- 移送ログのエラーメッセージを確認し、依存関係を特定します。
- 依存するオブジェクトを含むトランスポートリクエストを、先にリリース・移送します。
3. 権限エラー
エラー内容:移送作業を実行するための権限が不足しています。
対応策:
- 移送ログに記載されたエラーメッセージから、必要な権限を確認します。
- システム管理者に権限の追加を依頼します。
4. 移送先での設定不備
エラー内容:移送先のシステムで、必要な設定が不足しています。
対応策:
- エラーメッセージを確認し、不足している設定を特定します。
- 移送先の担当者に連絡し、不足設定を追加してもらいます。
【具体例】エラー発生から解決までの流れ
例えば、移送ログに「依存関係のエラー」が表示された場合、以下の流れで対応します:
STMS
で移送ログを確認。- エラーメッセージから、依存するオブジェクトが特定される。
- 依存オブジェクトが含まれるTRを先にリリース・移送。
- 問題のTRを再移送してエラー解消。
まとめ
移送ログを確認することは、移送作業を成功させるうえでとても重要です。エラーが出ても焦らず、ログをもとに原因を特定して解決しましょう。
この記事の要点
- 移送ログは
STMS
で確認。 - 代表的なエラーは「ロック」「依存関係」「権限不足」など。
- 問題が発生した場合は、手順を追って解決。
次回は、「移送フローの最適化とトラブル防止策」について解説します。お楽しみに!
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