SAPシステムの権限設定は、ロールと権限オブジェクトを利用した「細かい」管理が重要です。この記事では、SAPで権限設定やデータ検索に必要な「権限関連テーブル」を紹介します。ロールの構築から必要なテーブルまで、この記事を読むだけで、権限管理の基礎を学べる内容になります。
この記事では、権限に関連するテーブルをカバーします。
- 権限設定に必要なテーブルの概要を詳しく解説
- 必要なデータ検索に役立つTipsも付近
- 現場で実際に使用されるロールを詳細に解説
SAPコンサルとして、これらのテーブルを把握しておくことは必須です。詳しく解説していきましょう。
権限テーブル一覧
SAPの権限設定においてよく使用されるテーブルを分類して紹介します。
1. ロール関連テーブル
テーブルID | 名称 |
---|---|
AGR_DEFINE | ロール定義 |
AGR_TEXTS | ロールテキスト |
AGR_USERS | ユーザーへのロール割当 |
AGR_1251 | ロール·権限オブジェクト每の権限値 |
AGR_1252 | ロール·権限オブジェクト每の権限値(組織系) |
AGR_HIER | ロールのメニュー構造 |
AGR_HIERT | ロールメニューテキスト |
AGR_AGRS | 集合ロールへの単一ロール割当 |
AGR_PROF | ロール用プロファイル名 |
AGR_TIME | ロールのタイムスタンプ(メニュー、プロファイル、権限) |
AGR_TCODE | ロール割当トランザクションコード |
Tips
- AGR_TCODE ロールのメニューに割当されたトランザクションコードのみ本テーブルに表示されます。 全トランザクションコードを确証する際はAGR_1251を参照することをおすすめします。
2. 権限オブジェクト関連テーブル
テーブルID | 名称 |
TOBJ | 権限オブジェクト |
TOBJT | 権限オブジェクトテキスト |
USOBX | 権限オブジェクト初期値チェック |
USOBT | 権限オブジェクト初期値 |
Tips
- USOBX トランザクションコードコール時に権限オブジェクトをチェックするか、初期値が設定されているかを確認できます。
- USOBT トランザクションコード每に保持されている権限オブジェクトと初期値を確認できます。初期値はメニューにトランザクションコードを追加した際、自動でロールに追加されます。
3. プロファイル関連テーブル
テーブルID | 名称 |
USR10 | 権限プロファイル |
USR04 | ユーザーマスタ権限 |
UST04 | 権限プロファイルのユーザ割当 |
まとめ
この記事では、SAPの権限設定に必要なテーブルを紹介しました。
- ロール関連テーブルは、権限の細かい構造を構成する基礎です。
- 権限オブジェクト関連テーブルでは、初期値の検証が重要です。
- プロファイル関連テーブルにより、ユーザー権限の解析がかないます。
これらを抱えて、現場の課題解決に実証として活用していきましょう。
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